成年後見人の業務は財産管理と身上監護です。
財産を管理し本人の権利を守るうえでは法律の知識はあるに越したことはないでしょう。
また、本人の生活の場所を決める施設や介護サービスの契約には法律の知識はもとより、福祉の知識と経験が必要となります。なぜなら、本人の状態を診てどのような施設やサービスを選択するのが本人にとって最善かを判断しなければならないからです。
成年後見人等の業務は、本人の権利を守ることと本人が安心して生活ができるよう支援することです。
そう考えたとき、法律の専門家である司法書士、弁護士、行政書士は本人の権利を守ることは得意でしょうし、福祉の専門家である社会福祉士、社会福祉協議会は本人が安心して生活ができるよう支援することが得意でしょう。
ただ、本人の権利を守ることと安心した生活はどちらも達成されなければなりません。
成年後見人の候補者とはよく話し考え方や本人に対する想いを踏まえたうえで慎重に決めることをおすすめします。